「亜」という漢字

日常だと、亜細亜の略として固有名詞の中に使われるのがほとんど全部じゃないかと思うが、理系の話題ならこれ以外がたくさんある。「亜熱帯」「亜鉛」「亜硝酸」など。亜熱帯は subtropics で、この亜は下という意味の sub である。「sub=亜」の用法は他にもたくさんある。「subcritical=亜臨界」「subsonic=亜音速」など。「亜硝酸」「亜鉛」は英語だとそれぞれ nitrous acid, zinc で、英語に特に「亜」に対応する要素はない。硝酸の弱いやつ、鉛みたいなやつということなのか。

漢和字典には「亜」の訓の中に「したがう」というのが載っている。ようするに「つぎ」という意味らしい。

白亜紀」「白亜の豪邸」の白亜はチョークのことで、本来の字は「白堊」だって。つまり「亜」の意味とは関係無しのようだ。